SAKE&WHISKY'S GARDEN

昔々、とある会社でお酒をつくっていたハミングバード99の酒飲みレポート。基本的にお酒は、おすすめできる美味しいもののみご紹介しています。

初号 スーパーニッカ 復刻版(終売品)

f:id:hummingbird99:20190615222936j:plain

梅雨に入ってからは、雨の日が多くなりましたね。こんな日は幼き頃、トタン屋根に当たる雨粒の音の中で過ごした日々を思い起こします。生活は決して豊かではなかったしいろいろと悔いが残ることもあったけれど、すべてがだめなわけではなかったと、今この歳になって思うようになりました。

 

さて、以前当ブログの記事にてニッカウヰスキーの伝統ある銘柄、「スーパーニッカ」についてご紹介しましたが、今回は連続テレビ小説マッサン放映当時に発売された、初号スーパーニッカの復刻版をご紹介していきます。こちらは1962年発売の初号スーパーニッカの味わいを再現した限定版として、2015年に発売されました。


1962年にスーパーニッカが登場した時の価格は3000円、当時の大卒の初任給は17000円と言われています。現在に換算すると、大卒の初任給をとりあえず200000円くらいと仮定して…35000円ちょっとですね。当時は特別なガラスボトル自体が高かったとはいえ、けっこう高価ですね(汗)製品の誕生秘話を考えても、そして価格からも、相当に良い原酒をブレンドしていたことが想像できます。これを再現した復刻版には否が応にも期待が膨らみます。さっそく飲んでいきましょう。

f:id:hummingbird99:20190615223122j:plain



ストレート/
香り:煙がかったような、熟成感のある甘くフルーティな干し葡萄やリンゴ、柿の香り。梅、プラムのような果実香と、チョコレートのような甘い香りも混じります。少しアルコール感が強いですが経日で大分穏やかになり、通常版に比べ熟成感、重厚さが増したように感じられます。


味:とてもやわらかでトロリとした甘い口当たりですが、すぐにアルコールのピリリとした刺激も感じ取れます(刺激は経日で穏やかになりました)。ウッディな酸味を感じた後にはほんのりとした塩気と、穏やかなピート、ドライな余韻が長く静かに残ります。全体を通しては粗い無骨さを感じさせますが、同時にカフェグレーンのもつ優しげな香ばしさと、繊細な甘味を楽しむこともできます。美味しいです。


ロック/
香り:焦がしカラメル、黒糖のようなコクのある甘い香りが前面に出ました。スーパーニッカ登場初期には存在しなかった、宮城峡の原酒もブレンドされているのかもしれません。それから少し酸っぱさを感じる香り。それに…古い民家のような香り…?


味:スパイシーさ、苦み、ドライ感と、ビターチョコレートのような甘苦い香味があります。元々アルコール感が高いためロックの他にハイボールなどでも十分楽しめそうではありますが、やはりストレートで飲むのが向いているように思います。


hummingbird99の個人的評価
お酒名:初号 スーパーニッカ 復刻版
分類:ブレンデッドウイスキー
価格:3800円程(700ml、当時)
アルコール度数:43%
香り:☆☆☆☆(ウイスキー飲む楽しさを感じさせる、フルーティーながら重みのある香り。)
味:☆☆☆☆☆(昔ながらのニッカらしさとでも言いましょうか、荒さの中に優しさを併せ持つ味わいです。甘く、ピーティー。)
おすすめ度:☆☆☆(終売品ですがそこまで価格が高騰しているわけではないため、特にニッカウヰスキーファンの方にはおすすめできます。)


昔から、急いて急いてものごとに取り組むことが多い性格でした。しかしようやく最近思うのです。ゆっくりと積み上げること、待つことも悪くはないのだと。そう、果実がウイスキーに漬かり、美味しさ感じる瞬間の幸せを心待ちにするように。先月末に漬けたお酒もオレンジの風味豊かなとても美味しい果実酒となりました!トニック割りが最高。すでに飲み切っちゃったんですけどね(笑) またそのうち、作製レポートでもしたいなあと思います。 

f:id:hummingbird99:20190615223038j:plain

 

ちなみに待つことも覚えたのですが急ぎがちな性格も健在で、オレンジ酒は漬かるまでに半分以下に減りました。次こそはきちんと待ちたいと思います(笑)

 

↓クリックしていただくと励みになります↓
https://blog.with2.net/link/?1999321(人気ブログランキング投票)